税理士 吉田宏次のブログ
事業承継
株の承継のような税制的な事業承継のみならず、経営の承継のタイミングにつき相談されることがあります。

息子が会社に入ってくれた。自分はいつの段階で退けばよいのか?

正しい答えはないでしょう。

逆に言えば、先代が退かれるまでに2代目は何をすれば良いか?

対外的には、取引先との顔つなぎ。
対内的には、社員との融和、実務などなど。

一通り、片付いた時点が一つの区切りになるのでしょうか?

一番悪いのが、先代社長がいつまでも居座ること。

ありがちなのが、会長などというかたちで籍を残すこと。
籍を残しても何もしないのであるならばそれはそれで良いでしょう。
君臨すれども統治せず、天皇のような存在で残るのであれば。

最悪なのが、2代目にまかせないで、いつまでも社長気分でいること。

その弊害は

一つには、経営者の仕事である意思家決定につき2代目が出来ない。
経営者の仕事=意思決定ですが、経営者の仕事がいつまでたってもできないことになります。
先代が赤字経営にもかかわらず、2代目が意思決定できなければ先代の赤字経営を引き継ぐだけ。

二つには、時代の流れに柔軟に対応できないこと。
もちろん、過去の成功体験も大事ですが、右肩上がりでない経済情勢においてはそれだけでは生き残っていけない。時代に対応した柔軟性も大事です。

三つには、余生が短くなってくると会社<社長個人という優先度になってきて、組織よりも利己に走ること。
これは、経営者個人の資質によるものではありますが、経営者といえないような経営者も中にはいます。

いずれにしても、いつかは名実ともに経営を承継しなければならない。

であれば、親ライオンが子供のライオンを谷底から突き落すように、名だけでなく実も2代目に社長の座を譲り、いろいろ失敗しながらも谷底から這い上がらせる、そんな粗治療もあるかもしれません。

事業承継(株の承継などではなく)の方法論を説いたような本も多々ありますが、その方法論に頼ることなく、自らの思うやり方でいいのではと思います。

ただ、いつまでも社長の座に居座ることで老害などと言われないよう気をつけねばなりません。


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