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税理士 吉田宏次のブログ
夏と言えば、純文学
私は、毎年今時分、集中的に文学作品を読みます。

1月前、ゲスのニュース等に隠れ、全世界を笑いの渦に巻き込んだあの野々村元議員の有罪判決。

そのニュースから
野々村議員→城崎温泉→『城の崎にて』
まずは、志賀直哉『城の崎にて』を再読しました。

「山の手線の電車に跳ね飛ばされて怪我をした、其後養生に、一人で但馬の城崎温泉へ出掛けた。」
この書き出しが、何とも唐突で面白い。

志賀直哉と言うと正統派作家。
太宰など斜に構えた作家からは、ばかにされていたようですが、本作は、陰鬱とした感じを絶妙なレトリックで描いた作品。
夏休みの読書感想文にも適した分量です。

一方、読書感想文には適さない全4部作1800P弱の大作。
三島由紀夫『豊饒の海』。

数年前に読み、いつか再読したいと思っていた作品。

三島由紀夫というと、自衛隊市ヶ谷駐屯地に立てこもり、憲法改正を訴え、自衛隊の決起を呼びかけた後、切腹。
いわゆる三島事件で有名ですが、生きていれば、いつかはノーベル文学賞を受賞したのでは。
ノーベル賞よりも憂国を優先してしまいました。

本作は、“輪廻転生”という一点でつながる4部作ですが、各巻単独でも成立する内容。
第一巻『春の海』は映画化されています。

私は、第二巻の『奔馬』がお気に入りですが、全巻、内容も面白く、表現も優雅。
最近の芥川・直木賞作家とは、レベルの違いを感じます。

おそらく、数年後の夏、再再読するでしょう。