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税理士 吉田宏次のブログ
111万円贈与の都市伝説
戻ってきました。

確定申告期限も残り2週間、6月出版予定の本の原稿の締め切りも残り1ヶ月の今、あえて自分を痛めつけ、鍛えあげる意味でもブログ復活します。

某外資系事務所勤務時、今頃は12月決算法人の税務申告(外資の日本支社は本社にあわせ12月決算がほとんど)+所得税確定申告で、毎日終電で帰るか、終電逃しタクシーで帰るか、はたまた事務所で押さえているホテルに泊まるかの選択を迫られていました。

それに較べれば現状は、はるかに楽なはず。
20件程の確定申告書を作成し、100件超の申告書チェックをすることは大変なことであると勘違いしておりました。
前職で100件超の確定申告を作成していたKさんから見ればたいしたことないでしょう。
ブログを書く10分、15分の時間を作れないわけではない。

哲学者ニーチェいわく「弱い人間ほど、自分は大変な状況であると自己覚醒することで自分自身を納得させてしまう。」
人間、気持ちの持ちようです。

ところで、哲学的な話はさておき本題です。

偶然複数の方から質問受けた“111万円の現金贈与”について。

“なぜ皆111万円贈与するのか?”

一般贈与の非課税枠は110万円。
非課税枠1万円オーバーの111万円贈与し、贈与税1000円を支払う。

私が相談を受けた際は「111万円でなく110万円でいいですよ。」と従前より答えておりましたが、モノの本や税理士の間でも111万円贈与を唱える場合が多い。

111万円贈与の趣旨は何でしょう。

→ 非課税枠110万円をオーバーすることで贈与税の申告書を税務署に提出し贈与の跡を残しておく。

では、なぜ贈与の跡を残すか?

→ 将来贈与者に相続が発生した場合に、確かに贈与が行われていた=相続財産には含まれない(贈与者の名義財産でない)という跡を税務署にアピールするため。

では、非課税枠110万円範囲内の贈与の申告書を税務署は受け付けてくれないか?

→ 確かに、110万円非課税枠の範囲内の贈与に納税義務はありませんが、だからと言って110万円贈与の無税申告書を提出した場合に税務署が申告書を受け付けてくれないかというと経験上、受け付けてくれます。
受けた後、裏でシュッレターかけてしまうなんてこともないでしょう。

ですから、跡を残すという趣旨であれば何も111万円でなく110万円でも問題ないと思います。
たかが千円、されど千円。
松屋の牛丼並(味噌汁付き)が三杯は食べれます。
千円で、人生を変えてしまうような本に出会えるかもしれません。
無駄に払う必要はありません。

“贈与”とは民法549条にあるように“あげますよ”という意思と“もらいましたよ”という意思があってはじめて成立する双務契約です。
1万円の差に気を使うよりも、そもそも双務契約が成立していることを国税に立証できるか!という点に気を遣われてはというケースが相談を受けていて多々あります。

“双務契約”要注意です。
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